みなさん、こんにちは!田中 浩子です。
『日々成長する管理栄養士』になるために、一緒に勉強していきましょう。
まずは、第1シリーズとして、食の顧客接点を考えていきます。栄養士・管理栄養士は食べた後、どのように代謝され、体がどのように変化するか(アセスメント)ということは大変よく勉強しています。
しかし、食品がどのような経路を通って食卓に並ぶのか、生活者はどのような視点で食品を買うのかということについて学ぶ時間は、大変少ないように思います。
まず、食品の流通と消費から考えていきましょう。

  1. 食の顧客接点を考えよう
    1.食生活の変化「内食・外食・中食」
    このシリーズを始めるにあたり、まずは「内食」「外食」「中食」という言葉について考えていきます。
    「内食」とは家庭内食のことで、食材料の調達→保管→調理→盛り付け→配膳→後片づけなどの一連の食事行為を家族(もしくは同居人)の労働に依存し、できた料理を家族が食する行為です。基本的に金銭のやり取りが発生しないものと「内食」と呼んでいます。「家庭内食=内食」なので、「ないしょく」と呼ぶのが正しいと考えますが、「中食」と発音が近いので「うちしょく」と呼ぶことが多いように思います。
    「外食」とは調理場や客席を持っている施設を利用して食べたり、飲んだりする行為で、金銭のやり取りが発生します。
    「中食」は、市販の弁当や惣菜、家庭外で調理・加工された食品を家庭や職場・学校・屋外等へ持って帰り、そのまま食することで、これも外食同様に金銭のやり取りがあります。

    それでは、次のような食事は「何食」でしょうか?
    ・家庭で作った弁当を持参して遠地で食する
    ・ホームパーティで招待者が作ったものをゲストが食べる
    ・家政婦さんが作った食事を家族で食べる
    ・は食する場所は自宅以外であり、・は家族以外も食し、・は食事行為に金銭のやり取りが発生していますが、いずれも「内食」とみなします。
    家庭内調理の全部、もしくは一部が家庭の外部に置き換わっているすなわち、「外食」や「中食」を求める行為を「食の外部化」と呼んでいます。1990年に食の外部化率は40%を超えましたが、その後40〜42%で推移し、現在は、ほぼ横ばい状態が続いています。
    家庭で食事をする際、つまり「内食」の場合、生活者は市場やスーパーマーケットなどの小売業から野菜、肉、魚などの生鮮品や加工食品を調達してきます。
    「外食」はレストランなどの飲食店を利用し、「中食」は惣菜店やコンビニエンスストアなどで購入します。これらの「市場」「スーパーマーケット」「飲食店」「惣菜店」など、生活者が「食」を購入するところが顧客接点です。この顧客接点に注目しながら、このWEBゼミを進めていきます。




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